構造接着・精密接着シンポジウムのご案内


来場orオンライン参加の選択制


2022年度 第31回 構造接着・精密接着シンポジウム 

「粘着剤の機械的特性ならびに精密接着ワーキンググループ報告」

 

 モノづくりの技術の中でも、構造物や機器の組み立てに欠かせない接合の技術がますます重要になってきています。なぜなら、どんなに素晴らしい機能性を持つ材料や部材が開発されても、取り付ける際にその機能や性能を損なってしまっては台無しになってしまうからです。多くの接合方法がある中で、特に最近注目されているのが、接着による接合技術です。この理由は、非常に広範な材料が接合できることに由来しています。例えば、航空機や自動車などの車体を接合する場合には、鉄鋼材料とアルミニウム合金、プラスチック材料等の異なる材料の接合が必要になりますが、最近の接着剤はこれらの材料を接合するのに十分な強度を有しています。また、スマートフォンをはじめとするモバイル機器では、液晶や電子回路、並びにその筐体の接合がやはり接着剤によって行われています。このように航空機から電子機器まで接着の用途はますます広がりつつあります。特に、異種材料の接合や、電気絶縁性、導電性、可撓性や意匠性などの機能を付与することのできる接着は、モノづくりに欠かせない接合手段となっています。

 今後は、構造のマルチマテリアル化が軽量化の観点で非常に重要になり、接着に対する需要が飛躍的に増えていくことが予想されます。本シンポジウムにおいて、最先端の接着技術を紹介していただき、その一助になることを期待しております。今年度のシンポジウムにおいては、粘着に関しての研究で活躍されている先生方を講師としてお願いするとともに、当研究会にて2018年度より実施しております精密接着ワーキングの活動に関する報告として開催させていただきます。

 

■主催:一般社団法人日本接着学会 構造接着・精密接着研究会

■協賛:(公社)自動車技術会、(一社)色材協会、日本接着剤工業会、エポキシ樹脂技術協会、(公社)高分子学会、(公社)精密工学会、(一社)日本航空宇宙学会、日本電子材料技術協会、(一社)日本レオロジー学会、(公社)日本材料学会、日本信頼性学会、(一社)日本複合材料学会、(一社)溶接学会、(一社)強化プラスチック協会、(一社)日本機械学会、(一財)舟艇協会、(公社)日本包装技術協会、(一社)プラスチック成形加工学会、(一社)日本塑性加工学会、(国研)産業技術総合研究所、(国研)物質・材料研究機構、(一社)電気学会、(公社)日本化学会

■後援:日本包装学会


■日時:2022年11月29日(火)9:30~17:00(予定)

 

■開催形式:会場およびオンライン開催(予定)

 

■会場:お申し込みの際にいずれかをお選びいただきます。

来場参加】東京工業大学(東京・大岡山)西9号館 ディジタル多目的ホール

https://www.liberal.ila.titech.ac.jp/hall/about/

【オンライン参加】ビデオ会議ツール「Zoom」を使用

 

 ■プログラム:

9:30~9:35 開会挨拶

 

【午前の部】

基調講演「粘着剤の機械的特性について」

 

9:35~10:45 講演1

「規格試験と実用試験を踏まえた粘着特性評価法の高度化と信頼性表記の考え方」

 明治大学 理工学部機械工学科計測情報研究室 教授

 宮城 善一 氏

粘着剤・粘着製品の品質評価は主にJISやISOなどの多くの規格試験で行われているが、この評価方法の高度化の取り組みとして、規格試験と実用特性との関係を踏まえた特性評価法について考える。また、試験結果の信頼性を考えるとき、単に平均値で表される接着強さだけでなくばらつきの評価も特性の信頼性を担保する上で必要となるので、ばらつき原因を総合的に見積る不確かさの考え方と信頼性設計に関する方法を紹介する。

 

10:45~11:55 講演2

「粘着剤のバルク特性に基づくはく離力の発現機構と強度パラメータ」

 北海道大学大学院工学研究院 機械・宇宙航空工学部門 准教授

 髙橋 航圭 氏

粘着テープのはく離強度はピール試験やタック試験で評価されるが、試験結果が粘着剤層厚さや試験条件に依存するために、用途個別に試験せざるを得ない。本講演では、粘着テープを構成する粘着剤と基材の力学特性とはく離力の関係を明らかにし、テープを構成する材料と被着体で定まる汎用的な強度パラメータの確立に向けた取り組みを紹介する。

 

11:55~13:00 昼休み

 

【午後の部】

構造接着・精密接着研究会 精密接着ワーキンググループ

「Phase1活動報告とPhase2に向けてのFeasibility Study」

 

13:00~14:00 精密接着ワーキンググループの取り組み

「精密接着WG活動の趣旨と運営について」

 ワーキンググループ幹事 原賀 康介 氏

 

「Phase1(2018~2021年度の4年間)の活動報告と

 Phase2(2023~2025年度)の活動計画」

 ワーキンググループ主査 村田 則夫 氏

 

14:00~15:00 研究報告

「紫外線硬化接着剤硬化過程における力学特性と

 その計算機シミュレーションへの応用」

 芝浦工業大学 工学部 材料工学科 教授

 苅谷 義治 氏

精密部品の取り付けには紫外線硬化性接着剤が用いられる。この接着技術では、硬化収縮による微小位置ずれが問題となるため、計算機による硬化収縮挙動予測技術が切望されている。しかし、硬化過程の物性の取得の困難さ、また、硬化過程を記述する粘弾性構成式が無いなど、硬化収縮挙動の再現手法は確立されていない。本講演では、これまで計算機を用いた硬化収縮挙動の再現のために取り組んできた硬化過程の力学特性、硬化反応式などの研究結果を紹介するとともに、その計算機シミュレーションへの実装についての検討を述べる。

 

15:00~15:15 休憩

 

15:15~17:00 分科会活動状況報告

[1]計測分科会:株式会社ニコン 長廣 明優 氏

[2]信頼性分科会:ブラザー工業株式会社 小林 和夫 氏

[3]CAE分科会:オリンパス株式会社 近藤 猛 氏

[4]物性分科会:株式会社スリーボンド 大槻 直也 氏

質疑応答

 

17:00   閉会挨拶

 


■申込締切日:2022年11月22日(火)

 

■参加費(消費税別):

構造接着・精密接着研究会 企業会員:1名無料、2人目から10,000円/人

構造接着・精密接着研究会 団体会員:1名無料、2人目から10,000円/人

構造接着・精密接着研究会 個人会員:無料

日本接着学会会員(構造接着・精密接着研究会非会員):20,000円

構造接着・精密接着研究会、日本接着学会、共に非会員:25,000円

※有料の方には、後日請求書を郵送いたします。ご入金は銀行振込でお願いいたします。

※日本接着学会の優待券は使用できません。

※非会員の方もご参加いただけます。

 


※シンポジウム併催「新製品・新技術紹介セミナー」は2022年度の開催はありません。

※プログラム、講師等は変更することがあります。

※システムトラブルなどにより、画像・音声に乱れが生じた場合は、再配信はできませんので予めご了承ください。

※音声、画像は受講者でご調整ください。利用にあたってのサポートは致しかねます。併せてご了承ください。

※天災またはその他やむを得ない理由により開催を中止(延期)する場合がございます。その場合は当サイトにてお知らせいたします。